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ドローイングアーティスト篠崎理一郎のインタビュー

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鹿児島に在住のドローイングアーティスト篠崎理一郎さんのインタビューが到着しました。「The Future Times」の表紙を飾り、初めて見た時は鳥肌が立ち興奮したことを覚えています。繊細かつイラストに込めた篠崎理一郎さんの作品。今回インタビューできたことはDPRB Magazineとしても誇りに思います。

 

1.篠崎さんプロフィールを改めてご本人から教えていただけますか?

篠崎理一郎と申します。 大学は元々数学の教員を目指して進学したのですが、紆余曲折あり今は絵に関わる仕事をして、なんだかんだと生き延びてます。

 

2.篠崎さんが今後なりたいもの。なりたい人など(尊敬している人は)いますか?

ジャンルは全然違いますが、未来美術家・遠藤一郎さん、前衛的な舞踊家で知られる田中泯さんです。遠藤さんは僕が18歳の時、アートプロジェクトで初めて会ったアーティストさんです。遠藤さんのストレートな言葉とパフォーマンスに出会って、抱えていた悩みが楽になった覚えがあります。自分には無いものを沢山持っている方だな、と思いました。

もう一人は田中泯さん。身体表現を調べていた際に、映像作品で泯さんの踊りと言葉に出会いました。印象に残っていた言葉の一つに「頭より身体が正直である」という言葉に僕は勇気をもらい、ありのまま表現していいんだなと感じたのを覚えています。一方的に僕が知っている存在ではあったのですが、後々と縁に恵まれて、泯さんが僕の展覧会にお越しいただく機会があり、その際思っていた質問や疑問だったりをお話させてもらいました。

お二人のような活動をそのまま、という訳では勿論ないのですが、自分の物差しを通して、また他の誰かを救える人になれていたらいいな、と思います。

 

3.なぜ篠崎さんイラストを描こうと思ったのですか?それはいつ頃ですか?

元々小さい頃から絵を描いていたのですが、本格的に始めたのは大学の美術サークルに入ってからです。社会人になった時に一人でも続けられる趣味を持とう、と思ったのが最初の理由です。冒頭でも述べた通り、大学は数学の教員を目指していて、その当時は絵の仕事にしよう、とかその一切なく描いていたのですが、展覧会だったり、その当時普及し始めたmixiとかSNSなどの絵の投稿がきっかけで、企業や広告のイラストの依頼を受けて仕事してました。

 

4.篠崎さんの好きな音楽を教えてもらえますか?


mouse on the keys 「最後の晩餐」


TK from 凛として時雨 「Signal」


toe グッドバイ 「Goodbye」


Suck a Stew Dry 「僕らの自分戦争」

tacica 「黄色いカラス」

 

Q.私は今回後藤正文さんの発行している「The Future Times」で篠崎さんのドローイングを知ることができました。現物を手にとった時の感じたことのない感覚を覚えています。正直さすが後藤さんだなと思いました。「The Future Times」の表紙の「未来へ」について製作秘話を教えてくれますか?またどのように後藤さんから依頼をされた等教えていただける範囲でお願いします。

The Future Timesの依頼は編集で関わっているライターの鈴木絵美里さんからの紹介でした。2011年の創刊当時から見ていたメディアで、個人的な思い入れも強くあり、「未来」に込めたメッセージをどう伝えるか、僕なりの経験も踏まえてビジュアルに落とし込みました。制作当時はゴッチさんとは面識が未だ無くて、いづれどこかのタイミングで挨拶出来たらな、と思っていた矢先、鹿児島で偶々立ち寄ったお店のオーナーさんがゴッチさん含むアジカンメンバーの大学の先輩である、という縁からそのまま福岡でアジカンのライブを一緒に見に行く流れが出来て、そこで初めてゴッチさんに挨拶させていただきました。今振り返ると不思議な接点で繋がったな、と思います。

 

Q.篠崎さんの描いているものはとても個性的です。オフィシャルサイトを見ていると、ご自身の手で描かれている写真を拝見できます。実際に手で描く以外のこととかあるんですか?製作をするに当たってまずは構想から練るのですか?それとも感じたままに描かれるんでしょうか?

テーマに応じてドローイングや素材の作り方はその都度色々変えたりしますが、基本的に手を動かして書きだす作業がほとんどです。編集する際はデジタルツールはIllustratorPhotoshop、最近はipadapplepenも使う場面もありますが、やはり実際の手作業の方が好みの線を描けたりします。テーマをきっちり設定するものもあれば、漠然としたシルエットから仕上げていく工程もあるし、ノープランで描きながら徐々に構成していく事あります。

変に先を決めすぎると、うまくいかないこともあるので、どこかしらで緊張感を持たせる様にして自分を鼓舞するようにしてます。

 

Q.今篠崎さんが描きたいものはなんですか?なぜそれを描きたいのですか?

作品におけるスタンスは今も昔もあまり変わっていなくて、自分が素直に感じたことをまず形にしたいですかね。良い事や悪い事だったり、その時の悩みを実際にみえる形に記録して置くことで、それを後に振り返った時、そのシルエットが面白かったのが描くのが楽しくなった理由かもしれないです。経験した一つ一つがあるからこそ、今の自分が構成されている気がするし、無駄だったと思えることも後々救われたりしたことで、色んな物事に対しても自分がまずどう感じるかをまず大事にしてます。

 

Q.製作についてですが、作品がとても繊細で、積み重なりひとつの素晴らしい作品になっています。ご自身の性格を一言で表現するとどんな言葉になりますか?

性格を一言では言えないのですが、興味持ったことはやるからには何かしら納得するまでやる、という変に負けず嫌いみたいな部分があります。あと心配性な部分が多いので、その時出来ることを、コツコツやることを常に心がけています。

 

Q.鹿児島は僕にとっても切れない場所になっています。篠崎さんにとっての鹿児島とはなんでしょうか?

生まれも育ちもほとんど鹿児島なので、慣れ親しんだ土地は変わらないですが、身近な当たり前を再認識させてくれた場所です。一度鹿児島を離れて45年前に戻ってきた際に、錦江湾に浮かぶ桜島の偉大さに改めて気づかされました。同じ事柄でも今いる場所からの発信の工夫一つで広がりも感じることが出来たし、視点を変えて見る面白さも感じました。これから先まだまだ変化もありそうですが、気持ちよく創れるサイクルを大事にしたいですね。

 

Q.この先「未来」について、篠崎さんが若手クリエイターやアーティストに伝えたいことはありますか?

僕の最初の頃は手探りながら、明確に何をしたいのかを模索するような感じでしたが、なんだかんだと続けていくうちに、ミュージシャンやアーティストさんとご一緒する機会だったり、意図しなかった縁から次の新しいものが生まれていった気がします。そういった経験もありるので変に興味あることばかりやらず、負荷や宿題を自分に与えながら、自分が今、楽しいと思うことを形にしていきたいです。

 

篠崎理一郎のArtwork

<THURSDAY'S YOUTH(ex.Suck a Stew Dry ) 1st Album 「東京、這う廊」ジャケットイラスト>

<Manhattan Portage × Riichirou Shinozaki (2015)

<大正製薬 リボビタンファイン「#ファイン越しの私の世界」イラスト>

<TK from 凛として時雨 “Acoustique Electrick Session” Liveツアーグッズイラスト

<Johnbull × Riichirou Shinozaki コラボ手ぬぐい一部>

篠崎理一郎
アーティスト/イラストレーター

1989年鹿児島生まれ。大学で数学を学ぶ課程で、ペン画によるドローイングを開始。主に日常風景や町並み、人物・自然・人工物を断片的に描き、多角的な解釈を促す作品を制作し展開する。近年の主な仕事にミュージシャン「TK from 凛として時雨」ツアーグッズへのアートワーク提供、「Manhattan Portage」「Johnbull」等のアパレルブランドとのコラボレーション、建築家・辻琢磨氏との協働作品制作ほか、2018年現代美術館「霧島アートの森」の個展開催など、幅広いジャンルで活動する。

オフィシャルサイト
https://www.reeeeeach.com/
https://twitter.com/ReeeeeAcH
https://www.instagram.com/reeeeeach0222/

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木下貴博

大阪在住のDJ/プロデューサー99LettersはTakahiro Kinoshitaのソロプロジェクト。これまで海外のVinyl・カセットレーベルを中心にEPをリリースしてきた。2015年は、Serie Limitee Recordsより"Serie Limitee Hors-Serie 005 EP"、SEAGRAVEから"12Mirrors Album"をリリース。2016年にはDalmata Danielより"Untold Future EP"をリリースした。 インダストリアルでドローンな作風から、温かみのあるシンセとややサイケでなんとも心地よいハウストラックは、幅広いロウサウンド・テクノファンにもサポートされる。 2018年には過去リリースされた "Lazer Beam"を、Len Fakiが自身のレーベル"LF RMX"に収録し、Lazer Beam (Len Faki Hardspace Mix)として
リリース。Chris Liebing , Dubfire, Adam Beyerがフェスでプレイをする等話題になる。

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